投資銀行、特に外銀や外資系金融のランキングを見たい時にはDealogicのサイトを使うと便利です。
Dealogicは投資銀行業務、とくにECM、DCM、ローン、M&Aのディールに関してデータベースを構築しており、世界中の金融機関等で利用されています。
Dealogic社のInvestment Banking Scorecard
Dealogic社が提供するInvestment Banking Scorecardはこちらから利用できます。
Investment Banking Revenue、それから2023をクリックすると、2023年における投資銀行業務における手数料収入を見ることができます。
グローバル全体でUS$63bn、米国が約半分のUS$32.2bn、日本が米国の10分の1のUS$3.2bnであることがわかります。米国の規模がとにかく大きいことが見て取れます。
Dealogic社が集計しているデータベースの前提ですが、各社のM&A、ECM、DCMの手数料を合計した収益ランキングも出ています。2023年は以下の通りです。
順位 | Bank | % share | Revenue $m |
---|---|---|---|
1 | JPMorgan | 8.7 | 5,913.5 |
2 | Goldman Sachs | 7.2 | 4,923.6 |
3 | BofA Securities | 6.0 | 4,056.1 |
4 | Morgan Stanley | 5.4 | 3,660.9 |
5 | Citi | 4.1 | 2,794.1 |
6 | Barclays | 3.0 | 2,055.6 |
7 | UBS | 2.6 | 1,734.8 |
8 | RBC Capital Markets | 2.1 | 1,426.3 |
9 | Wells Fargo | 2.1 | 1,411.2 |
10 | Jefferies LLC | 2.0 | 1,388.1 |
Subtotal | 43.2 | 29,364.2 | |
Total | 100.0 | 67,995.8 |
厳しい投資銀行の事業環境
四半期ごとの収益の推移も見ることができます。2021年までは好調な収益環境を維持していましたが、下記グラフの通り、2022年から収益が大きく落ち込んでいます。
2022年はロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに世界中でインフレが起き、各国中央銀行が利上げに動いたことで、投資銀行業務は大きなダメージを受けました。主要プロダクトのすべてで収益が落ち込みました。
厳しい環境が続きましたが、2024年は長期金利がピークアウトし米国および欧州で利下げ観測が出てきており、投資銀行業務の底入れが期待したいところです。
日本のM&A案件は+46%
M&A、2023をクリックするとM&A案件が見れます。グローバルにM&A案件が減少する中、日本だけが+46%と好調なのは特筆すべきでしょう。
地図中のJapanをクリックすると日本だけを掘り下げてみることができます。代表的な10のM&A案件を見ることができます。興味のある案件は掘り下げて調べてみてもいいでしょう。
これだけのこととがDealogic社のホームページで無料でできますのでよかったら参考にしてください。