投資銀行に勤める彼氏やパートナーがいる人は、投資銀行の仕事はどれだけ忙しく激務なのか疑問に思うことと思います。
投資銀行はおそらくサラリーマンという人種の中では最も忙しく激務です。
この記事では投資銀行という業界とともにどれだけハードワークでストレスの大きい仕事なのかを説明したいと思います。
投資銀行とは何か？ざっくり説明
投資銀行とは簡単に言うと証券会社です。ただし個人向けのサービスは基本的に含まれず、大企業や機関投資家向けに仕事をしています。
具体例を挙げると米系の投資銀行では、JPモルガン、シティグループ、BofA、ゴールドマンサックス、モルガン・スタンレーがあり、欧州系ではBNPパリバ、バークレーズ、UBS、日系では野村證券、大和証券、みずほ証券、三菱UFJMS証券、SMBC日興証券などがあります。
この中で日系証券は日本国内において個人向けの業務も行っています。
企業は資金調達をするときに大きく分けて、社債を発行するか、株式を発行するか2通りの方法があります。
社債あるいは株式による資金調達を行う際に、企業のサポートを行う部門が投資銀行部門（IBD）と呼ばれます。企業は社債あるいは株式を発行して資金調達を行い、資金が企業に入金されて資金調達の仕事は完了です。
一方で発行された社債や株式はマーケットで売り買いされ、値段が日々上下します。このマーケットでの取引を担当する部門がマーケット部門と言われます。
証券会社にはこの他にも経済や企業の分析を担当するリサーチ部門や投資家との資金決済を担当するオペレーション部門や法務やコンプライアンスを担当するコーポレート部門があります（部門の呼ばれ方は会社によって異なります）。
投資銀行では部門ごとにライフスタイルは大きく異なり、特徴やカルチャーもかなり違います。
IBD（投資銀行部門）の特徴と年収
IBD（投資銀行部門）は企業を相手に資金調達やM&Aなどの事業や財務に関する提案を行う部署です。朝は比較的ゆっくりであり9時ごろに出社します。帰るのはその日に帰れればいいほうで、深夜2時以降というのも多いです。
20代から30歳前後のジュニアバンカーの場合は、上司の指示で資料作成を行うのがメインの業務となります。指示があったらいつでも行動に移す必要があり、常にメールチェックをしている必要があります。
深夜であっても週末で会っても期限までによりよい提案書を作るために時間を費やすのがIBDであり、他の部門と比べて拘束時間が長いのが特徴です。
外銀・外資系のIBDであれば、入社して3年もたてば年収は1,000万は超えてくるイメージです。
また日系のIBDは30歳手前くらいで概ね1,000万に到達するイメージです。
労働時間は長いもののしっかり仕事をしていれば20代は食いはぐれることはないと思います。
マーケット部門の特徴と年収
マーケット部門はその名の通りマーケットで債券や株式を売買する仕事です。マーケットが開いている間は取引する商品の値段が常に動くため気が抜けません。また前日のニューヨーク市場がどのような動きであったかを把握した上での東京市場に備える必要があり、朝早く起きて海外の動きをチェックするのが日課です。
残業があまりないのもマーケット部門の特徴であり、特に週末出勤はマーケットが空いてないためありません。朝は早いですが夕方5時～6時には仕事は終わります。若手のうちは慣れるまで勉強で居残ることもあると思いますが、強制されるものではありません。
顧客との接待もたまにありますが比較的ワークライフバランスはとりやすいと言えます。
マーケット部門はひとりひとりの仕事の成果が数字で測りやすいのが特徴です。マーケットの仕事は向き・不向きが早い段階で見極められる傾向にあり、向いてる人であれば昇給・昇格はIBDよりも全然早いです。30歳前後には片手の大台に年収が到達するケースもあります
投資銀行は生き残りをかけた戦い
どの会社組織でも若者が多く、上に行くほど人数が少なくなり、トップとなる社長はひとりです。投資銀行でも組織はピラミッド型となっています。
IBDは基本的に大学受験を突破できた学力があれば、誰でもそれなりにできる内容なので、長時間労働さえ厭わなければ、アナリストから次のタイトルであるアソシエイトまでは大半はいけると思います。
マーケット部門は最初からある程度のセンスが必要であり、向き・不向きもあります。IBDよりもキャリアの早い段階で淘汰が進んでいく傾向にあると言えます。
外資系と日系の違い
外資系でも日系でも投資銀行の仕事では生き残りをかけた競争であることは変わりありませんが、外資系の場合は次のタイトルに昇進できない場合は会社を辞めなければならなくなります。
日系の場合は投資銀行部門が向いてないとなれば社内の他の部門や部署でより適性のある仕事を探すことになります。
投資銀行の仕事は外資系であれ日系であれ、給料は他業界対比でいいほうです。
そのため、ちょっと小金・小銭ができると気持ちが大きくなるジュニアは結構多いですが、こういうタイプは20代はやっていけても30歳前後で淘汰されていくイメージです。
投資銀行のプライベート
夜中にもかかわらず突然電話がかかってきて会社に呼びされたりとか、週末でもずっとメールをチェックしているという行動をとりがちですが、それらは本当に仕事です。
プライベートと仕事の境目がなくなるくらい仕事のことを考える必要があるのが、投資銀行です。
若いうちだけと思うかもしれませんが、投資銀行にいる限りはずっとこのようなライフスタイルになります。
その点は覚悟しておいた方がいいでしょう。