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2024年は投資銀行部門が復活する見通し【外銀IBD】

2024年は投資銀行部門が復活する見通し【外銀IBD】 〇外銀・外資系証券の基礎知識
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2024年は投資銀行ン部門の業績が復活する見通しであり、外銀を中心に採用活動が活発化する見通しです。ウォール街の大手銀行首脳らは業績回復を見通しており、採用活動も積極化する見通しです。

投資銀行部門(IBD)の2020年以降の業績推移

コロナウィルスが拡大したのが2020年。経済のテコ入れのために米FRBやECBを始めとする各国中央銀行は金融緩和に動きました。2020年から2021年にかけて世界中でだぶついた余剰資金を背景にディールが活発となり、投資銀行の業績は下支えされました。

一方で2022年はロシアによるウクライナ侵攻を契機に、各国で物価上昇が進みます。インフレに対応するため各国中央銀行は利上げへと動き、投資銀行部門(IBD)の業績は大きな打撃を受けました。

利上げ=資金の借り入れコストの上昇であり、企業によるM&Aや積極的な資金調達は影を潜めました。

2022年から2023年にかけて米銀を中心に人員削減が進みました。日本の外資系投資銀行においても人員削減が見られ、単純な人減らしから給与の高い投資銀行から比較的給与の安い商業銀行部門に人員を配置換えする動きがみられました。

2024年はようやく業績が底入れする見通し

2022年から2023年にかけて投資銀行部門はディールメイキングに苦しんできましたが、ようやく底入れするとの見方が広がってきています。

ゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモンCEOは1月16日の決算説明会で業績見通しについて楽観的に見ているとコメントし、IPOなどのECMおよび社債発行のDCM業務が活発化する見通しだと述べています。

またモルガン・スタンレーのシャロン・イェシャヤCFOはリテール投資家および機関投資家の両方の投資スタンスが積極化してきていると言及しています。

2020年から21年にかけて、各国の金融緩和とコロナ対策の景気刺激策により投資銀行のディールは非常に活性化しましたが、2022年に利上げ局面に移行したことにより、投資銀行業の業績は激減しました。

米銀大手5行では2023年の投資銀行部門の利益が2021年の半分以下まで落ち込んでいます。

2024年はようやく業績が底入れし、回復する見通しです。M&AやIPOのパイプラインが積みあがってきており、力強さとセンチメントの回復が確認されてきている状況です。

2024年の日本案件は活発な状況

2024年1月から日本案件は活発な状況です。

ECM案件では、1月11日に大和ハウス工業が約2,000億円のCBの発行すると発表、野村證券、モルガン・スタンレーMUFG、SMBC日興証券がアクティブブックランナーを務め、不動産投資開発に充当されるほか、自己株買いもアナウンスされています。

M&Aでは、2023年12月18日に日本製鉄が米国 United States Steel Corporation の買収を発表しており、2024年以降のクロージングが期待されます。1株あたり55米ドルの買収対価であり、買収総額2兆円強が見込まれています。

2023年12月18日 会社発表資料より

M&Aに興味ある人は会社発表資料に目を通してみてください。

2024年1月18日は、積水ハウスが戸建て住宅事業を行う米MDCホールディングスの買収を発表しています。MDC 社株式を 1 株当たり 63 米ドル(総額約 4,914 百万米ドル(1 米ドル 140 円換算で約 6,879 億円))で取得する予定と発表されており、こちらもかなり大きなディールです。

積水ハウスのプレスリリースのリンクはこちらです。日本製鉄と同様にM&Aに興味ある人はぜひ目を通してください。

両案件ともに大きな金額であるため、M&Aが成立した後のファイナンスにも注目が集まります。

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