メガバンクや地方銀行に就職することはエリートコースですが、実際に働いてみると違和感を感じ、辞めたくなる人は少なくありません。なぜ銀行を辞めたくなるのか理由を解説し、銀行業界の将来性について説明します
銀行を辞めたい理由5選
銀行を辞めたくなる理由は以下の例が挙げられます
いつでも集団行動する
銀行員は基本的に集団行動です。コロナ前はお昼も部署ごと、チームごとに行くのが基本であり、単独行動は許されません
プライベートはほぼない
週末もゴルフやらマージャンやらで集まることが多いです。ゴルフでは一番下が車を出して先輩を順に乗せていきます
社内での評価をすごく気にする
銀行員にとって社内での評価は大事です。すべての行動を評価されるか否かで判断します。評価されない仕事はする必要がありません
社内の業績表彰や頭取賞・社長賞などの社内申請書類に時間をかけることも厭いません
”何を”ではなく、”誰が”言ったかが大事
この仕事の重要性をなんども説明しても動いてくれない銀行員が、直属の上司に電話してもらったらすぐに納得してくれたといったことは銀行員あるあるです。”何を”言われたかではなく、”誰が”言ったかを重視します
自己犠牲を評価するカルチャー
伝統的な日本企業には共通するかもしれませんが、どれだけ自己犠牲を払って組織に貢献したかで評価されます。滅私奉公の考え方であり、残業や週末出勤はプライベートを犠牲にすることで成り立ちます
休暇を取るときもそうです。仕事をして疲れたから取るのが休暇であり、旅行などに行って人生を楽しむために休暇を取るのではありません
銀行はメンバーシップ型雇用の代表的な日本企業
銀行業界はメンバーシップ型雇用を行う代表的な日本企業と言えます
メンバーシップ型雇用やジョブ型雇用という言葉は日本にしかなく、また世界にはジョブ型雇用の会社しか存在しません
メンバーシップ型雇用は、終身雇用、年功序列、滅私奉公がその特徴です
ジョブ型は市場評価を重視し、メンバーシップ型は社内評価を重視する
ジョブ型雇用の企業においては人材を市場評価に基づいて判断します。市場評価の高い人材を優秀な人材として採用し、競合他社との競争に勝ち顧客にサービスを提供するために社員に研修を行い、それが結果的に社員の市場評価=市場価値を高めるサイクルにつながります
メンバーシップ型の企業では人材を社内評価を重視して判断します。銀行を辞めたい理由を5つ先ほど挙げました
- いつでも集団行動する
- プライベートはほぼない
- 社内での評価をすごく気にする
- ”何を”ではなく、”誰が”言ったかが大事
- 自己犠牲を評価するカルチャー
顧客からの評価などを重視してないわけではありませんが、メンバーシップ型雇用で最も重視されるのは社内評価です
そもそも仕事が誰がやっても結果に大きな差がでないように仕事のプロセスが標準化、あるいはマニュアル化されています。そのため社内での振る舞いや行動=社内評価が重視されるようになっています
世の中はジョブ型雇用に移行している
日本全体がジョブ型雇用に移行しつつあります。もともと世界にはジョブ型雇用しかありません
日本企業が海外進出を進め事業がグローバルする中で、日本の本社だけをメンバーシップ型雇用で維持することが困難になってきています
メンバーシップ型では社内で立ち回りのうまい人材が上司から見るとかわいい人材であり、目をかけられることになりますが、このようなことで新しい変化に対応できるのかどうかが心配です
コンビニの店員に頼めばすぐに終わる公共料金の出納事務を銀行の窓口で頼むと、時間も人員も多く使って仕事をしているような現状に危機感を覚えます
これからのキャリア設計をする上で、ジョブ型・メンバーシップ型雇用に違いがあり、キャリア形成に大きな影響を与えることは理解しておいたほうがいいと思います